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第35回「高分子成形加工機とCAE」
2004年7月28日
新規プラスチック製品の開発サイクルが年々短時間化し、成形加工CAEへのスピードアップへの要求が非常に強い。成形加工CAE本体のソルバーは計算機の高速化と解析方法の改善によってスピードアップが計られている。成形加工CAEのプリ/ポストプロセッサーの部分では、もっとも時間を必要としていた形状入力が最近著しく向上した。しかし、材料物性データーベースの収集の点では、従来と変化がなく、CAEスピード化の大きなネックとなっている。
本報告で、成形加工CAEの現状と将来を、さらに材料データーベースの意味と計測方法を外観し、長所と欠点をまとめた。その上で、新しい成形加工CAEデーターベースの計測方法について紹介。 高分子材料試験機とCAEのドッキング 高分子材料の開発、あるいはプラスチック製品の開発において各種流動試験機による物性評価は欠かせないプロセスです。東洋精機製作所はプラメディアとの技術提携により、材料試験機と CAE をドッキングした画期的な試験機の開発を進めています。キャピログラフによる粘度試験を実施した後、直ちにスパイラルフロー金型等による流動性評価(CAEによる仮想実験)が可能となります。また、結晶化シミュレーションを応用して、非平衡状態(冷却速度依存)のPVT特性が評価できるようになります。今後、更にCNT高付加価値試験装置の開発を進めます。 ナノコンポジットと混練評価試験装置 ナノオーダの粒子材料を凝集させることなく、ポリマーに均一に分散させる事によりこれまでに得る事の出来なかった機能の発現や、機械的、熱的性質の基本的性能の向上が期待され、複合材料はナノコンポジット化へと進んでおり、21世紀の材料として大きな研究テーマになっています。 このような状況の中で最近の傾向として、直接分散法が低コストでその操作が簡易であることから多用されるようになり、各機関でも直接分散法に関する研究開発が盛んに行われています。 ここにその研究開発ツールの一助となる実験室レベルでのナノコンポジットの混練評価試験ができる「ラボマイクロ」(5cc〜)を紹介しました。 共 催:株式会社プラメディア 会 場:工学院大学 |